特別上映『犬部!』

特別上映『犬部!』

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行き場のない犬や猫のために、人生をかけた若者たちがいた――。
捨て犬や捨て猫を救うために、現役の獣医科大学生が立ち上げた実在したサークル「犬部」を、ご存じだろうか?
SNSが今ほど発達していなかった時代、青森県十和田市で行き場を失った犬と猫を自ら保護し、草の根運動で里親募集や譲渡会を行っていた「犬部」のメンバー。当時、彼らが所属していた獣医科大学では、動物の生体を使った実習が、手術の授業の一環として組み込まれていた。つまり、獣医師になるためには、動物を安楽死させる=外科実習が避けては通れない道だったのだ。そんな環境下で「1匹も殺したくない」「生きているものは全部助ける」と現状に異を唱える一人の学生がいた。彼が中心となって発足した「犬部」は、当時異端中の異端の存在だった。
そんな「犬部」の活動は、2010年に発行されたノンフィクション「北里大学獣医学部 犬部!」(片野ゆか著/ポプラ社)で紹介され、その後「犬部!ボクらのしっぽ戦記」(小学館:少年サンデーコミックス)、「ツヅキくんと犬部のこと」(秋田書店:エレガンスイブ)としてコミカライズされるなど、様々なメディアミックスが行われた。
そして、2021年には、満を持して実写映画化が決定!『犬部!』として、7月22日に劇場公開を迎える。超が付くほどの動物好きで、「殺処分ゼロを目指す!」という目的のため、どんな状況でも諦めずに奮闘する熱血主人公・花井颯太を演じるのは、NHK連続テレビ小説「スカーレット」(19)や映画『私をくいとめて』(20)など、話題作に多数出演してきた人気俳優・林遣都。その相棒で心優しい同級生・柴崎涼介に扮するのは、NHK連続テレビ小説「なつぞら」(19)や映画『虹色デイズ』(18)、『砕け散るところを見せてあげる』(21)などに出演し、人気急上昇中の中川大志。さらに、映画『あの日のオルガン』(19)、NHK連続テレビ小説「なつぞら」(19)他、ミュージシャン/俳優として活躍する大原櫻子、ドラマ「あなたの番です」(19)、映画『劇場』(20)、『滑走路』(20)の浅香航大といった面々が、愛する動物のためにひた走る若者たちになりきった。
彼らを引っ張るのは、映画『花戦さ』(17)や『影踏み』(19)など、人の心の機微を繊細かつ堅実に描いてきた実力派監督・篠原哲雄。さらに、動物保護をテーマとしたドキュメンタリーの名手、山田あかねが脚本を手掛け、保護犬・保護猫をめぐるリアルな問題や課題を、丁寧に物語に織り込んでいった。それでいて、大学生たちの「過去」と、それぞれが信じる道に進んだ「現在」を行き来する凝った構成を作り上げ、「次はどうなるんだろう?」と続きが気になる青春ドラマとしての面白さも、きっちりと担保している。
そして、動物たちの名演も重要なキー。数々の映画・ドラマ・テレビ番組に協力する「ZOO動物プロ」が全面バックアップ、犬たちとキャストの愛ある触れ合いがたっぷりと収められている。なお、実際に保護犬出身の犬たちも、役者として出演しているそうだ。
すべての生き物が幸せになるために、活動し続ける――。いまも続く動物保護というテーマと真摯に向き合い、命の大切さ、動物たちの未来を守ろうとする人々の気高さを美しく描ききった『犬部!』。そのひたむきさに感動と勇気をもらえるとともに、人間と動物の心温まるドラマに、心を奪われることだろう。

©2021「犬部!」製作委員会

Date

2022年1月4日